おすすめ映画

catch me if you can

オープニングから魅せてくれます。
映画の内容をギュと濃縮したような
動くイラストと古めの音楽。

劇場公開時にはCMを見ても
そそられるものがなくノーチェックでした。

主人公のお父さん役は
クリストファー・ウォーケン。
ポジティブな発言
他人を引き込む魅力
苦しい時でもユーモアを忘れない
典型的な成功者、しかし脱税の容疑をキッカケに
だんだんと落ちぶれていく。
そして妻の浮気、離婚。

それを見ている息子はすべてを取り戻そうと
いろいろな詐欺を目論む。

主人公の行っている事は詐欺。
詐欺とは人を欺くこと。
欺くには人を信用させねばならない。

人から信用されるにはどうすればよいか?
まず自分に好意を持ってもらう事。

まず相手の名前を聞く
必ず名前で呼びかける
相手に自己重要感を持たせる
小さな贈り物
相手が何を求めているのか鋭い観察力
制服の魅力
堂々と接する事

この映画は実話をベースに作られているので
他人に好意を持ってもらい信用を築く方法は
実際の生活においても有効だ。

目的が詐欺だから許されない行為に見えるが
目的がビジネスならこれ程有効な手段はない。

劇中、父親が息子に言うセリフも秀逸だ。
「ヤンキースは何故強いかわかるか?」
「オレ達以外は皆カモだ」
「二匹のネズミがミルクの中に落ちた・・・」

全てが深く考えさせられる。

ドラマ自体も目的と手段を誤った人間の不幸が
よく表現されていて素晴らしい。

詐欺でいくらお金を稼いでも
クリスマスイブに電話をかける事が出来るのは
自分を追っかけている刑事だけ。
それを指摘され激しく動揺する主人公。

お金を儲ける事はあくまでも手段
その先に目的がなければ人間は必ず不幸になる。

アメリカの懐の深さも見せつけられた。
詐欺師に詐欺事件の捜査を手伝わせる事によって
その詐欺師自体も更正させる手口、一石二鳥。
日本でもガンガンやって欲しいやり方だ。

ある意味
アル・パチーノの摩天楼を夢みてを越える
ビジネス映画かも知れない、オススメです。